日本でもついに恐れていた出来事が起きました。
それは、自殺しようとしている人間を持っているスマホで写真を撮ったり動画を撮る人間が出てきたことです。
事件が発生したのは、今年はいつもと違うゴールデンウィークの大阪。
女性が大阪駅の屋上から飛び降りる事件が発生したのです。
飛び降りる前の数時間にTwitterでは、大阪駅の屋上から飛び降りようとしている、というツイートがたくさん流れていました。
ツイートを流しているヒトの全てがその状況を楽しんでツイートしているわけではありません。
人混みがすごいから何かと思ったら…というヒトもいれば、屋上にヒトがいるけど考え直して助かってほしい…というツイートのヒトもいました。
しかし、大きな問題となったのが、そのツイートを見て集まって来た野次馬の中には、YouTubeの自分のチャンネル登録者数を増やすためやTwitterのフォロワー数を増やすためにスマホを持って来たヒトも少なくないのです。
そういったヒトたちの目的は、登録者数や再生数が増える出来事が起こることを期待しているケースがほとんどでした。
そして、この事件は残念なことに救うことができず、そのヒトは身を投げてしまいました。
その瞬間を待っていたと言わんばかりに、Twitterには身を投げる瞬間から地面に落ちるまでの出来事を撮影した映像や写真が出回ったのです。
動画に関しては、TwitterだけでなくYouTubeにも投稿されていました。
そして、この出来事は日本人のモラルの低下を浮き彫りにしたと言っても過言ではないのです。
YouTubeという動画サイトが一般的に普及したことで、気軽に誰でも簡単に動画をアップロードすることができます。
日本のYouTubeの場合、スポンサーよりも広告やスーパーチャットと呼ばれる投げ銭システムで収益を出している登録者が多いのです。
ゲーム実況でプラスの利益を生み出すことができるのは、ユーチューバーでもほんの一握りなのです。
海外ではスポンサーがつくことでユーチューバーとして活躍しているヒトが多いのでモラルは重要視されます。
モラルがなければスポンサーの顔を潰してしまうことになり、スポンサーがつかないからです。
ところが日本のユーチューバーは企業のスポンサーがあまりつかないです。
どちらかと言えば、動画の再生回数、投稿本数、チャンネル登録者数で収入が決まります。
故に再生回数を増やすため、チャンネル登録者数を増やすために過激な動画が求められているのです。
内容が過激になればなるほど、モラルがないことをすればするほど、動画の再生数が伸びてしまうのです。
そういった動画を投稿しているヒトに対して、モラルがなさすぎる、ヒトの命をなんだと思っているの?、そんな状況でずっと撮影ができている人がおかしい、と問題視しているヒトも大勢います。
少し前、中国で飛び降りようとしている人に対して、スマホで撮影している人たちが「早く飛び降りろ!」と言って自殺に追い込んだ行動が日本でも大きな問題としてとり上げられていました。
その時は、中国人がおかしい狂っている、日本では絶対にあり得ない、と言っていましたが、日本でも似た様なコトが起きてしまったのです。
中国人の様に「飛び降りろ!」という言葉がなかったにしても、スマホで撮影をするという行動は非難した中国人と同じであることには変わらないのです。
スマホのモラルをもう一度、真剣に考えないとモラルの崩壊を食い止める事は難しいと言っても過言ではありません。
スマホのモラルの悪さや低さは国に関係ないということが証明された出来事だったのではないでしょうか。
もしスマホで撮影をしているヒトが1人でも多く、自殺を思いとどまらせる様に大きい声で言葉をかけていたら悲しい結末を回避することができたかもしれません。