任天堂が見てきたゲーム機のありかた

COVID-19が海外で猛威を震っており、海外ではほとんどの国が非常事態宣言を出して見えない脅威から国民を守ろうと、1人でも多くの国民を救おうとして外出自粛が強制されていました。
そのため飲食店や美容院などのサービス業は休業を要請され、スーパーやドラッグストアなどの日常生活に欠かすことができない店舗しか営業が認められていませんでした。
いちばん深刻なダメージを受けたのが、工場などの製造業です。


仕事もできない、外出もできない、子供たちは屋外ではなく室内で遊ぶことになってしまったのです。
海外のように庭が広くて大きな家があれば庭に子供の遊び場を作ったりすることは可能ですが、日本の場合、庭がそんなに広くないので子供が走り回れるような広さがないので、子供と遊ぶとなればどうしても室内になってしまいます。
任天堂がWiiを発表した時に『家族が集まってリビングで一緒に遊べるゲーム機』としてWiiを発表し売り出しました。


この戦略がこのCOVID-19で大きな効果を表すこととなったのです。
ゲーム機が出始めた最初の頃、ファミコンやスーパーファミコンといったものは自分の部屋よりもリビングに置いてあるテレビに設置していた家庭がほとんどだと思います。


昔のテレビはアナログで大きいテレビになればなるほど部屋に置くスペースが必要でした。
そのためリビング以外の子供部屋や寝室にテレビを置いていると言う家庭ははるかに少なかったのではないでしょうか。
スーパーファミコンのカセット世代からPlayStationのディスクに変わり、テレビもアナログテレビから薄型の液晶テレビへと技術が進歩しました。
テレビが液晶画面で薄くなると今まではリビングに1台しかなかったテレビは寝室部屋、子供部屋へと台数が増えていきました。
夫婦2人暮らしならテレビが1台でもいいかもしれませんが、子供がある程度大きくなると子供が見たい番組と親が見たい番組に違いが出てくるので、テレビも薄くなったこともあって自分の見たい番組を自分の部屋で見るようになりました。
リビングのテレビは仕事から帰ってきたお父さんがビールを片手に野球を応援している、と言う家庭も増えたのではないでしょうか。
親がスポーツが好きだからと言って子供が好きではないように、子供がアニメを好きだから親も一緒に見ると言うのは子供の成長とともに減っていきました。
インターネットのネット環境が普及し、家にパソコンがある時代が来ると、ますます親子がリビングで一緒に過ごす時間は減ってきました。
インターネットとパソコンが普及しオンラインゲームがパソコンで登場すると、オンラインゲームをするような人は自分のパソコンを持つようになりました。
ご飯が食べ終わったら家族との団欒よりもオンラインゲームで知り合ったパソコン友達と過ごす時間が圧倒的に増えたのです。
オンラインゲームは、クエストの開放時間が決まっていたり、季節やリアルタイムに合わせたイベントも開催されているので、オンラインゲームをするためにリビングで食事をしていた子供たちが食事を自分の部屋で食べるようになったのです。
昔のように家族みんなんでワイワイしながらゲームをする時間はほとんどなくなりました。


さらにスマートフォンが発売され、通信もパケットを使わずに家のWi-Fiで繋がるようになると大人がスマートフォンを見る時間が急激に増えたのです。
アプリゲーム、ソーシャルネットワーク、携帯ゲーム機が利用できるようになると、リビングに集まっても親も子供もスマートフォンを触っているのです。
子供にLINEグループがあるように、母親の方も近所さんや子供の親とのLINEグループがあります。
携帯電話も出始めの頃は仕事で使う父親だけしか利用していなかったのにも関わらず、スマートフォンの頃になれば子供がある程度大きくなっている家庭では家族全員がスマートフォンを持っている時代へと変わっていました。
そしてスマートフォンでは基本無料で遊べるゲームがアプリとしてたくさん登場しました。
スマートフォンは、今までのゲームのように遊ぶ場所を選びません。
自宅のお風呂場、トイレ、ベッドの中、外では通勤通学で利用する公共機関の中、学校や職場、ママ友とのランチ会のお店、など。
スマートフォンのある生活が当たり前になってからライフスタイルは家族と過ごす時間よりもゲームフレンドと過ごす時間が増えた人もいるのではないでしょうか。
ゲームの進歩、電子機器の技術向上によって家族と過ごす機会が昭和時代に比べると大きく減りました。